先日

ユーワシャシスのライブをみてきた。
彼女の歌は言葉より先に、気持ちが伝わってくるからすごい。得体の知れないものが漂う。
うつろな曲にも情熱がある。
ライブの前は自分にノルマを課して日々練習しているとのことだ。
実際にはノルマを噛んで「ノムラ」と言っていたが、ノムラはきっとクリアしていたのだろう、とても気持ちよさそうに歌っている。
反復とは、地味だけれど自信につながる確実な道なのだと改めて思う。

この日は、ワシャシスのお客さんだけがこの企画のお客さんだった。
どんな理由があったかわからないけど、企画する者はせめて一人でもお客さんを呼ぶことがゲストやお店や自分のライブに対する礼儀だと思う。
いろいろ考えることがあったけど、ライブがよかったのでよかった。
そこで発見したのはライブというのは、1対1なんだということ。
どんなにたっくさんのお客さんがいてどんなに大きな舞台で、大勢で、爆音を鳴らしても、結局それを発しているのは最終的に一人で、受け取るのも一人なのだ。
たとえ一人しかみていなくても、放つ光は同じなんだ。同じであるべきだ。
ワシャシスが優雅に堂々と、だけどピュアなままに歌う姿をみて、スターだと思った。
光も影もしっかり私に向けてきた。
あの場に居た何人かもきっと自分にだけ突き刺さるものがあったと思う。
私もそんなライブをしたいと思った。